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25時

麻薬の密売がバレたせいで25時間後までに刑務所へ入らなければならない男が、家族、親友、恋人、仕事仲間たちと最後の夜を過ごすアメリカの悲劇映画。

やりきれない思いのエドワード・ノートンはトイレの鏡の前で、街にいる連中全員に向かって、「おまえらみんなクズだ!」と叫ぶ。だが結局それはオレ自身に対するネガティヴィティの裏返しでしかない。。悪いのはオレだ。麻薬で儲けて、ああそう、そんなことはわかっている。。これからいく刑務所が地獄であるということも。

この映画には派手なドンパチもカーチェイスもない。あるのはただ圧倒的なリアリティを前にして為す術のない自分だけだ。猜疑、欺瞞、嘲笑、そして絶望。。どこまでいっても否定の塊だ。だがその抑えた演出が、逆に心根にグサグサと突き刺さる。

思いやりの言葉をかけてくれる親友。この日を最後に、もうオレに会うことも無いだろうけど。

やさしい恋人。でもこのオンナ、ただの金目当てだったかもしれない。垂れ込みに対する疑いがオレの頭から離れない。。

ぁぁもう時間なのか。親父の車で、刑務所へ。。親父、これから先の人生って。。。。

友情、愛、仕事など、全てにおける信頼の意味を改めて思う。同時に、人生を生きるということも。「仕方がなかったんだ!」という仕事仲間の言い訳が、いやに心に引っかかる。

演技、映像、音楽、演出など、あらゆる面が上質。9.11後のNYを舞台に、社会派映画監督スパイク・リーが「アメリカ」を描いた傑作。