読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

怒り鑑賞

怒り鑑賞。 殺人事件の容疑者3名と周囲の人間関係を描いた群像劇。 李相日監督。

演技は最高にいい映画なのだが話に乗れなかった。 長さと編集が合わなかったです。


ネタバレ。

話はひたすら容疑者の疑わしさをチラつかせるが、2時間それだけで進むのでとにかく長い。。冒頭の怪事件捜査シーンを観てからミステリーや衝撃の真実みたいな展開を期待してしまったのがたぶんダメだった。正直怒りというタイトルでミスリードしていたが、事件捜査の衝撃的な展開はなく、人の出会いと信頼を描いた群像劇なので、その辺に意識を向けれて見直せば理解できるかも。 3本が同時並行で、後半さあ誰が犯人なんだ!!っていう緊張をもたらすのは効果があったのだけど、渡辺謙の千葉編以外で直接捜査の手が入るわけではなく、グイグイ進む感じがあんまりしない。まあ原作ママとはいえ、引っ張りすぎではと思ってしまいました。

だだ演技はすごい。役者が全員主役級ながら食い合うような雰囲気もなく全員が主演を演じきる。(豪華キャストのロクヨンは逆に演技合戦に見えてうるさかった印象があって。)そんな中でも宮崎あおいはスバ抜けていた。 容疑者役3人は神妙な顔つきで静かな演技をする。森山未來のクズ人間も完全にハマリ役だし松山ケンイチは寡黙で視線だけでも意味がある演技。綾野剛も器用に不審者になりきっていた。妻夫木くんは終始笑顔だが完全に気遣いから来る営業スマイルで演じていて派手目な雰囲気がとてもかっこいい。渡辺謙は苦虫を潰したような顔で地方のおっさんを固く演じていたし、すずちゃんは少し世間知らずの子供っぽい感じを出している。 宮崎あおいだけが感情を素直にストレートに出す役なので唯一ほっこりできるのだった。彼女の透き通った雰囲気を十二分に活かしていた。最高のハマり役。この張り詰めた映画の中で彼女の存在はとても貴重に感じた。